プロフィール文(自己紹介文)をAIで書く。AIは経歴と実績を「盛る」ので、材料は自分で出し、数字と肩書きは足させない

ホームページの「店主紹介」、SNSの自己紹介、Googleマップの説明文。自分のことを書く文章は、AIに頼むとすぐに整った文が出てきます。ただしAIは、こちらが言っていない実績の数字や「地域No.1」「専門家」といった肩書きを平気で足します。プロフィールにそれが載ると、お客様をだます広告になりかねません。材料を自分で出す10分の手順、載せる場所ごとの長さと書き方の表、AIが足しがちな言葉の消し方、よくある失敗をまとめました。

この記事には広告(アフィリエイトリンク)を含みます。リンク経由で購入・申込みがあった場合、当店に紹介料が入ることがあります。紹介料の有無で評価は変えていません。

結論から書きます。プロフィール文(自己紹介文)はAIに書かせて構いません。ただし「材料」は全部自分で出し、AIには「並べ替えと言い回し」だけをやらせてください。

AIに「個人事業主のプロフィールを書いて」とだけ頼むと、こちらが言っていない経歴・実績の数字・肩書きが入った文が出てきます。それをそのまま載せるのが、いちばん多くて、いちばん危ない失敗です。

なぜAIは「盛る」のか

AIは「それらしい文章」を作るのが仕事です。プロフィールらしい文章には、たいてい次のような言葉が入っています。

  • 「これまでに延べ1,000人以上のお客様を担当」
  • 「地域で信頼される○○のプロフェッショナル」
  • 「業界歴15年の経験を活かし」
  • 「お客様満足度No.1を目指して」

材料が足りないと、AIはこの「よくある形」で空欄を埋めます。数字は具体的なほうが説得力が出るので、もっともらしい数字を作ってしまいます。本人が読み流すと、そのまま公開されます。

これは小さな問題ではありません。広告で実際より優れているように見せる表示は、景品表示法という法律で禁じられています。消費者庁は2024年9月に「No.1表示に関する実態調査報告書」を出し、根拠の薄い「No.1」表示に注意を呼びかけています。プロフィールの一文も、お客様が見て選ぶ材料になる以上、広告と同じ目で見られると考えてください。

また、医療・健康に関わる仕事や士業など、資格によっては広告に書いてよいことが法律で決まっている業種があります。「○○が治る」「○○専門」のような書き方が制限されることもあるので、該当しそうな人は所属団体や専門家に必ず確認してください。

載せる場所ごとの長さと書き方

同じプロフィールでも、載せる場所で役目が違います。1本を書いて使い回すより、場所ごとに作り分けたほうが読まれます。

載せる場所 長さの目安 読む人が知りたいこと 書き方の分かれ目
名刺の裏・チラシの隅 1〜2行 何屋さんか 「誰の・何を・どう助けるか」を1文で。経歴は入れない
Instagramなどの自己紹介欄 150文字まで(Instagramの上限) 自分に関係あるか 対象のお客様と地域を先頭に。改行で3〜4行に分ける
Googleマップの説明欄 数行〜段落1つ どんな店か、行く価値があるか リンクは書けない。割引の強調も使えないので、サービス内容を淡々と
ホームページの「店主紹介」 300〜600字 どんな人か、信用できるか 経歴・資格・始めた理由まで書いてよい場所。顔写真とセットで
取引先へのあいさつ・提案資料 100〜200字 何を頼めるか 実績は「確かめられる事実」だけ。できないことも1行入れると信用が増す

Googleマップ(Googleビジネスプロフィール)の説明欄は、Googleのヘルプで「リンクは使用できない」「割引などの特典を強調する内容は使えない」と決められています。AIに書かせると「今なら初回○%オフ」のような文を入れがちなので、ここは特に注意してください。

材料を自分で出す10分の手順

AIに渡す前に、メモ帳に次の6つを書き出します。きれいな文でなくて構いません。箇条書きの単語で十分です。

  1. 何をしている人か(例:出張で○○をしている/○○の販売)
  2. 対象のお客様と地域(例:○○市周辺の、外出が難しい方)
  3. 確かめられる事実だけ(資格名、開業した年、扱っている商品)。数字は自分で数えたものだけ書く。数えていなければ書かない
  4. 始めた理由・大事にしていること(1〜2行。ここが他の人と違うところになる)
  5. やっていないこと(例:○○は扱っていません/土日は休み)
  6. お客様によく言われること(実際に言われた言葉があれば。なければ空欄)

書き出したら、AIにこう頼みます。

次のメモだけを材料に、ホームページの「店主紹介」を400字で書いてください。 ・メモにない経歴、数字、肩書き、受賞歴、お客様の声は一切足さないでください ・「No.1」「プロフェッショナル」「最高の」「必ず」などの強い言葉は使わないでください ・足りない情報があれば、文章に入れずに最後に「質問」として書いてください (ここにメモを貼る)

ポイントは3つ目の「足りない情報は質問として返して」です。これを入れると、AIは空欄を作り話で埋めずに「開業は何年ですか?」と聞き返してきます。

出てきた文章は、最後に**「メモに無い言葉」に線を引く**だけの点検をします。数字・年数・人数・肩書きが1つでもメモに無ければ消してください。この点検は1本2〜3分で終わります。

場所ごとに作り分けるときは、同じ会話の中で「同じ材料で、Instagramの自己紹介欄用に150字以内で」「名刺用に1文で」と続けて頼むと、言っていることがブレません。

AIが足しがちな言葉と、置き換え方

AIが書きがちな言葉 何が問題か 置き換え例
延べ○○人以上、○○件の実績 数えていない数字は作り話 数えた数字だけ。なければ「開業○年目」など確かな事実に
地域No.1、満足度No.1 調査の根拠がなければ広告として問題になりうる 使わない。「○○市周辺でやっています」で十分
○○のプロフェッショナル、第一人者 自分で名乗ると大げさに聞こえる 資格名や経験年数を事実として書く
必ず○○します、○○を保証 できない約束になる 「○○を目指しています」「○○を心がけています」
お客様に寄り添い、笑顔を届ける どの店にも当てはまり、何も伝わらない 手順4の「始めた理由」を具体的に1文で

最後の「寄り添い」系は違反ではありませんが、読み手の記憶に残りません。AIっぽさが出やすい部分でもあるので、自分の言葉に差し替えると効果が大きいところです。

よくある失敗と回避策

失敗1:「いい感じに書いて」と材料なしで頼む いちばん盛られるパターンです。材料が少ないほど、AIは作り話で埋めます。最低でも手順1〜3は自分で書いてから頼んでください。

失敗2:AIの文を読み流して公開する 文章として自然なので、作られた数字に気づきません。「メモに無い言葉に線を引く」点検を、読み返しとは別の作業として必ずやります。

失敗3:お客様の声をAIに作らせる 「お客様の声を3つ添えて」と頼むと、実在しない声が出てきます。作った声を載せるのは、お客様をだます行為です。実際にいただいた言葉を、ご本人の了承を得てから載せてください。

失敗4:1本の長い文を全部の場所に貼る Instagramの自己紹介欄やGoogleマップに、ホームページ用の長文を貼ると、肝心の「何屋さんか」が埋もれます。場所ごとに作り分けます。

失敗5:一度書いたら何年も放置する 資格が増えた、扱う商品が変わった、休みの曜日が変わった。プロフィールは古くなると、それ自体がお客様に誤解を与えます。半年に1回、6つの材料メモを見直して書き直すと決めておくと楽です。

向かない人・向かない場面

  • 資格や業種で広告のルールが厳しい人:文章の良し悪しより、書いてよいかどうかが先です。AIはその業種の広告ルールを正確に知っているとは限りません
  • 自分の言葉で書くのが苦にならない人:AIに頼むより、自分で書いてAIに誤字だけ見てもらうほうが早いこともあります
  • 事業を始める前でまだ実績がない人:材料が少ない段階でAIに頼むと、盛られる危険が最も高くなります。「始めた理由」と「やっていること」だけの短い文で十分です

まとめ

  • プロフィール文はAIに書かせてよい。ただし材料は全部自分で出す
  • AIは数字・肩書き・お客様の声を作るので、「メモにないことは足さない」「足りなければ質問して」と必ず頼む
  • 公開前に「メモに無い言葉」に線を引いて消す。1本2〜3分
  • 載せる場所ごとに長さと役目を変える。Googleマップの説明欄はリンク不可・割引の強調不可
  • 資格によって広告のルールがある業種は、所属団体や専門家に確認する

AIっぽい言い回しを自分の声に直すコツはAIっぽい文章はお客様に気づかれる、SNSにどこまでAIを使うかはSNS投稿をAIにどこまで任せるか、ホームページの文章とGoogleの評価の関係はAIで書いた文章を自分のホームページに載せていいかにまとめています。

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